この絵本は、絵本「いびらのすむ家」の登場人物であるお母さんの物語です。病院と家を結んだ連絡ノート、便せんや手帳に書かれた手記だけをもとにつくりました。
お母さんは看護師さんでした。
「もしも、この病気がよくなるのなら、同じ病気の人の話し相手になりたい」と話されていたそうです。
●ページをめくった瞬間、涙があふれてきました。自分でも驚きました。気持ちが伝わる絵に、心が揺れます。響くだけでなく・・・。(30歳代・女性)
●やさしいタッチの挿絵に囲まれて、文章がご家族への愛情に満ちていて、それでいて病気に対しての率直な思いが語られている絵本でした。ドカンと来るような感動でなく、じわじわゆっくり迫ってくる感動がありました。(50代・女性)
●素敵で 重くて 悲しいけれど なんか透き通っていて しかも力強さも感じます。この絵本には痛いほどの母親の愛があふれています。(50代・女性)
●表紙の空にソッと飛行機が飛んでいますが、窓からあの飛行機を見る患者さんの万感の思いが伝わってきます。(60代・男性)
●生まれる以上、人は死ぬ。最近はよくそう思います。産声の数だけ別れはいつかやってくるのですが、その別れ方、自分の生き方、死に方というのは、奥が深く正解のない世界ですね。(30代・女性)
●20年前に亡くなった妻を思い出しました。(70代・男性)
2011年6月12日●読売新聞(島根版:朝刊)